高血圧にむしろおすすめな加圧トレーニングの事例とは

加圧トレーニングが筋力アップやダイエットに効果が高いことは一般的に知られるようになってきました。軽い負荷と少ない時間で効率的に痩せられる、筋力アップできるといわれる加圧トレーニングですが、血流を制御して行うことで、高血圧の人にリスクはないのでしょうか。加圧トレーニングが血圧に与える影響と事例を調べてみました。血圧が高いからとトレーニングを躊躇している方の参考にしてください。

加圧トレーニングと血圧の関係

一般的に普及、定着もしてきた加圧トレーニングですが、まだまだ間違った認識をしている人も多いようです。特に血圧が高い人は、「自分は運動はダメ」と思っている人が多く、「加圧」という言葉から、ますます危険なものという印象を持っている人も少なくないのかも知れません。

加圧トレーニングは、脚・腕の付け根に加圧ベルトを装着して血流を制限した状態で、筋トレを行う方法で多くの効果が報告されています。その一つは血行の改善で、一酸化窒素の分泌が増えることで血管内皮細胞の機能があがり、動脈硬化の予防につながります。腕・脚の付け根から手足の先端まで血液をためておくことで末梢の、普段使われない毛細血管にも血液が流れ全体的な血流量が増えます。

一般的な筋トレでも筋肉を鍛えることで血行が良くなり、血管を若々しく保つことはできます。筋肉のハードな運動により乳酸濃度が濃くなると、脳下垂体から成長ホルモンが分泌され、筋肉の形成が行われます。ただしその状態に筋肉を追い込むには、かなり重度の負荷でのハードな筋トレが必要になってしまいます。そしてこのようなハードなトレーニングは急激に血圧が上昇するので、高血圧の人には危険を伴います。これが高血圧の人が「私は運動はダメ」と思っている所以でしょう。

ところが運動することはむしろ血圧にいい影響をあたえます。有酸素運動などによって筋肉や血管が増え、血行が良くなる事で血圧が安定することは実証されている事例です。そして加圧トレーニングの場合は、血流を制限することで疑似的に筋肉をストレス状態にしているので、軽い負荷でも通常の重い負荷の時と同じような運動効果が得らるのです。また通常の筋トレより多く成長ホルモンが分泌されます。そして軽い負荷を持ち上げるのでいきむ必要もなく、血圧の急激な上昇はありません。

時に、加圧ベルト装着時に心拍数や血圧が少し上昇するというような事例もあるようですが、交感神経の反応によるもので、心配するレベルのものではありません。加圧トレーニング後は、かえって血圧が安定する、血圧が下がるといった事例がよく報告されています。

成長ホルモンの分泌の促進も、加圧トレーニングを行うことの大きなメリットです。成長ホルモンが多く分泌されることで筋肉はもちろん血管、内蔵、骨なども早く修復されたり作られたりします。けがの治りが早くなったり、脂肪燃焼しやすくなり、肌もハリが出て美肌効果もあります。

高血圧症におすすめの加圧トレーニング

加圧トレーニングは高血圧症でも、重度の高血圧症の方や医師に止められているなどの場合でなければ、血圧が下がる、安定するなどの効果が得られるのでかえっておすすめです。軽い負荷で出来るので高齢の女性でもトレーニングでき、筋力をつけることができます。

通常の筋トレや運動で効果を感じるためには相当ハードな筋力トレーニングが必要で、重度に負荷やいきむほど筋肉にストレスを与えないと効果がありません。瞬間的にいきんだり、息を止めて行うようなキツイトレーニング時には血圧が上がることがあり、高齢の人、高血圧の人には危険なのです。また、運動の習慣のない人にはハードなトレーニングはなかなか続けることができません。

また加圧・除圧を繰り返すことで血管の弾力が増し、血行がよくなるのと、加圧によってためられた血液が除圧によって一気に流れるときに、血管内の老廃物も一緒に流れることで、さらに血液の流れが改善されるという効果があり、高血圧の予防にもなります。

実際の事例では、週1回の加圧トレーニングによって66歳の男性が150㎜Hgであったのが130㎜Hgまで下がった例や、52歳の女性が加圧トレーニングと食事の指導で2か月で血管年齢が実年齢より5歳若返った例、62歳の男性は悩みの通風が解消したなどの効果が上がっています。加圧トレーニングによる成長ホルモンの分泌によって筋肉量が増え、若々しい体を取り戻し、「体が楽になった」、「疲れにくくなった」という声も多く聞かれます。

ただし、加圧の強度を間違えると危険もあるので、正しい知識を持ったトレーナーの指示のもと行うことが必要です。次に、高血圧の人が特に気を付けなければならない注意点を上げていきます。

高血圧の場合の注意点

高血圧の人にもメリットの多い加圧トレーニングですが、注意すべき点もあります。まず、加圧トレーニングをしないほうがいい症例をあげておきます。心臓の障害がある人は心臓に負担がかかる可能性があるので避けましょう。悪性腫瘍のある人、骨粗しょう症の人も禁止されています。皮膚疾患、化膿性疾患のある人も加圧ベルトの装着や加圧による悪影響が考えられるのでやめたほうがいいでしょう。

そのほかに、急性疾患、高血圧症、甲状腺異常による疾患、妊娠中の人、そして、風邪をひいて熱がある、骨折や脱臼をしているなどの場合も、悪化させる可能性があるのでやめましょう。高血圧の人は、軽度の人なら医師の許可を得て加圧トレーニングを行うことが可能です。加圧トレーニングによって血圧が下がったり、降圧剤が不要になったというような例もあります。

いずれにしても、主治医から運動を止められていないレベルならば、加圧トレーニングを行うことによってかえって血圧も安定するなどメリットがあるかもしれません。医師の許可を得てぜひ試してみることをおすすめします。でもしっかりした知識のあるトレーナーの指導のもとで行うことを忘れないようにしましょう。

そして、加圧トレーニングを行う際は、高血圧の人に限ったことではありませんが、かならずトレーナーや専門家に加圧の調整を受けた上で行い、体調のよくない日や寝不足などの日はやめておきましょう。トレーニング中も少しでも違和感があればがまんせず、トレーナーにすぐ相談することが大切です。安全でメリットの多い加圧トレーニングですが、他のトレーニングと同様、油断や過信で事故を起こす可能性はゼロではありません。

まとめ

加圧トレーニングは、血流を制限して筋肉に重い負荷がかかっていると脳に誤解させ、血流量を増やし成長ホルモンの分泌を促進させることで、軽い負荷で筋力アップでき、動脈硬化の原因も取り除くことができるなど、高血圧の人にこそぴったりのトレーニング法だとも言えます。筋力が付けば体を動かしやすくなり、基礎代謝があがることで肥満も防止していけます。

加圧トレーニングで血圧が安定する事例も多く、高血圧で悩む方や成人病予備軍の方には特に年齢にかかわらず加圧トレーニングを試してみることをおすすめします。加圧トレーニングによる成長ホルモンの増加も確認されていて、アンチエイジングなど美容の観点からも女性は特に見逃せません。

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